音楽療法の活用法
普段、何気なく聴いている音楽ですが、音楽を聴いていると、楽しい気分
になったり、心が癒されるようなことはないでしょうか。音楽を聴いている
と、人間の生理的や心理的、社会的な面に影響すると言われています。
生理的な面には身体に様々な変化をもたらし、心理的な面では感情と記
憶を刺激しますし、社会的な面には多くの人との交流のきっかけを作って
くれます。
音楽療法の活用法としては音楽を聴く、歌を歌う、楽器の演奏、音楽の
リズムに乗って動く、また作曲も効果的であると言われています。音楽
を聴くことを受動的音楽療法といい、歌ったり、楽器の演奏、作曲を行う
ことなどを能動的音楽療法と呼ばれています。受動的音楽療法は痴呆
症やダウン症などのすべての障害者に応用することができるもので、能
動的音楽療法での楽器習得は自己規律や自己能力への信頼・人の内
的な状態を忠実に現すことを体験することができると言われています。
ところで、音楽療法には具体的にどのような効果が期待できるものなの
でしょうか。例えば、アーとかガーという程度の声しか発せなかったダウ
ン症の男の子に約二年間程、30分の個人セッションとクワイヤーホーン
という楽器を鳴らすことによって、発音や言葉だけではなく歌も歌えるよ
うになり、たいこを鳴らしながら歌を歌うことができるまでになりました。
また、60歳代の男性が脳梗塞によって四肢麻痺なってしまい、意思の
疎通はアイコンタクトのみになってしまいましたが、以前、好きだった曲
をキーボードで弾きはじめ、レパートリーを広げていくうちに好きな歌手
の時には真剣な表情を見せたり、フィンガーシンバルで音が出ると喜ぶ
というような変化が起こりました。
このように音楽療法は様々な効果があるものですので、現在では日本
の医療現場でも徐々に浸透してくるようになりました。